鰹は春に黒潮に乗って南方から北上し、秋には南方に戻る回遊魚です。 春の北上時の鰹を初鰹と呼び、十分に餌を取っていない身にはそれほど脂がのっていないため、さっぱりとした味を楽しむことができます。 たたきとは一味違ったさっぱりとした美味しさと、見た目の美しさが楽しめる一品です。
「はらも」とは、鰹のお腹の部分のこと。 毎秒6~7メートルの速さで泳ぐ鰹は筋肉が発達し、脂肪分が少ない魚ですが、鰹のお肉の中でも「はらも」と呼ばれるこの部分には脂がたっぷりとのっています。はらもの塩焼きは、口の中に入れると旨みがじわっと広がる意外な美味しさを楽しめます。
鰹のたたきは、表面を炙った香ばしさが魅力。また、皮を焼くことによって鰹の持つ独特の生臭さを消したり、堅い皮を柔らかくしたりという効果があるようです。松葉焼きや炭火焼など、鰹のたたきならではの香ばしさと風味を最大限に活かすために、さまざまな焼き方が試されてきたのです。 そんな鰹のたたきはまさに郷土に根付いた郷土料理なのです。
マンボウは波間に横たわった姿を目撃されることから「海ののんき者」といわれています。 この魚は紀北町のシンボルでもあり、その淡白な白身は酢味噌でいただきます。また、上ミノをさらに上品にしたような歯ごたえの腸は、珍味として酒の肴にも最高の逸品です。
淡白なくせのない味わい。あっさりして弾力のある食感に歯切れのよい硬さは絶品です。 鶏肉のような感じですが、それに加えて魚特有の旨みが口いっぱいに広がる地元でも大人気の食材です。
テトラポットなどの岩礁帯などの海底で隠れながら住んでいるガシラ。 この魚は、一年中釣れる魚で釣り人に楽しまれている魚ですが、春には高級魚として多くの料亭で出されています。 紀北町でも煮付けなどの家庭料理として楽しまれ、この時期、民宿などの宿泊施設に泊まると、出てくる定番でもあります。 ちょっと癖はあるけど、甘味の強い美味しい魚です。