今は、檜や杉の植林のため、この峠からの遠望はできないが、三十三箇所名所図会にいう眺望や鈴木牧之が読んだ二句もおそらくここからの眺めと思われます。 数年前、地元ボランティアによって峠道に休憩所が設けられました。この峠一番の絶景ポイントの一つです。
ツヅラト峠越えの旧ルートと、江戸以降に整備された荷坂峠の交差点の印として建てられました。 碑には、年足が刻まれ、昔、古道を歩く人たちが旅の途中倒れ、故郷を思う気持ちを弔うかのように人の墓碑と道標をかねたものと推測できます。
熊谷峠の一番の見どころは海岸沿いの風景。 紀伊の松島と呼ばれ、多くの小島を見ることができます。 早朝や月夜の晩などの太陽や月が海に浮かび上がる幻想的な風景は、一度は見ておきたい場所のひとつです。
始神峠さくら広場から登る。樹齢100年近い檜の並木や、幹周り1メートルもあろうかと思われる桜、コナラなどが続く道。 緩やかな坂道は春にはウグイスなどの小鳥の声が、秋には落ち葉が溢れ、運がよければ鹿などにも出逢えます。
まるでシダを敷き詰めたような尾鷲ヒノキの並木の中を、約2キロメートルにわたり、石畳道が続く馬越峠。 峠道の途中には夜泣き地蔵や句碑など、古道の歴史を感じさせてくれる史跡が数多く残っています。